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スケールモデル その14

 T-2(ハセガワ1/48)航空自衛隊 第4航空団 第21飛行隊 戦技研究班
 (ブルーインパルス)
 
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 ウチのHPを見ておいて、ブルーインパルスを知らないとは言わせねぇぜ!・・・とゆーワケで1/48のブルーT-2です。
フジミのキットが発売されてから約30年ぶりだろうか、全国のF-1/T-2ファンの熱い熱い期待に応えて、遂に出てきた新キット。箱のサイズに収めるためなのかレドームや制動傘ドアが別パーツになっていたり、組んでみると胴体下面やその他アチコチにスキマができたり、説明書が不明瞭で小部品の接着位置が判りづらかったりと、まぁそれは些細な、じつにさ・さ・い・な問題もあったりはするが、プロポーションは、決して評価が悪いわけではなかったフジミよりも更に良くまとまっているし、イスや脚といった小物の出来も、フジミとは比較にならないほど良いワケで、ヨンパチで少しでも良いF-1/T-2を作りたいと思ったら、コチラのキットを選ぶのがベターなんだろうと思う。

 考えてみれば、早いものでT-2ブルーがラストショーを迎えて今年で10年。それはつまり、物心ついた頃にT-2のエアショーを見ていた人たちの大半が、今やリッパなオトナになってしまったというワケで、ほんでもってこのキットも、そーゆー購買層を狙ったのか、限定販売でチト割高になっているというワケで。と、ゆーコトは、このキットを「買い求めた」人は、上記の諸問題は購入前から承知の上で、そんな問題なんぞ全て自分で解決できる人たちばかりなのではなかろうか。
(ちなみに、ここでいう解決というのは、自分で納得あるいは妥協できる処理が出来るという事である。下面のスキマなど置いちゃえば見えないのだから埋めなくてもイイやというのも、立派な解決法のひとつであるのは言うまでもない。自分のために作ったプラモなら誰にモンクを言われる筋合いはないよね)

その観点で見れば「こんなの誰が作るか!」ってほど最悪なキットという訳でもないんじゃないかと思う。
もちろん最高傑作の飛行機キットという事は決してないが、まぁ普通なんじゃないの?と思うのだ・・・ア○デミーにしてはね。

・・・スミマセン冗談です。

でもホントのハナシ、ハセガワの看板を背負ってることで、このキットは損をしていると思う。
もしも、このキットが、アカデ○ーやドラ○ンや、ホビークラ○トとかの箱に入って発売されていたとしたら、多少のグチはこぼしつつも、みんな「素直に」作っていただろうに、と思えてならない。
あるいはフジミのリニューアルがコレだったとしたら、いったいどんな評価をされていただろうか。

ま、よーするにメーカーなんぞドコでもええわい。そんなワケで雑音には耳をふさぎ、ハセガワの製品ではなくT-2という好きな飛行機を作ることに気分を集中させて、地道に手を動かしてきました。

キットを作るうえで難しいと思った所は特にナシ。スキマや段差を埋めるといった作業が多いのがメンドクサイだけだった。しかしコレとてひとむかし前のキットならちっとも珍しくないレベルだし、スジ彫りが深いからペーパーかけてもモールドが潰れる心配が少ないので、練習と思ってひたすらペーパーかけてやった。こーやって遠慮なくジョリジョリいけるのって、ちょっとキモチいいかも。

ほんで、あるていど全体の整形を終えて、ヌリに入るワケなんですが、T-2ブルー・・・チョー塗りづらいです。
デカールは用意されていますが、胴体部分なんて上手く貼れるワケがない。いくらカルトなグラフだからってソレは同じこと。いや、かなり高等テクニックを駆使して根気よくやれば貼れない事もないのかもしれないが、たぶんその苦労は、塗装の苦労を遥かに上回るモノと推察する。コレをデカールでキチンと仕上げられた人は、伝説になれるんじゃないかとさえ思う。アタクシはべつに伝説にならなくてもイイので塗装する方を選びました。とりあえずヌリそのものはメンドクサくないんだけど、とにかく、ひたすら、マスキングがメンドクサイ。長い直線が多く、しかも並行する線が多いので、ビシッと均等な平行線を出すのがタイヘンだったし、そこから主脚ドアあたりにかかる曲線になるところも、左右対称にするのがまたタイヘン。曲線の部分はデカールをコピーしたヤツとか、塗装説明書を拡大コピーしたヤツとかを型紙にして切り出したのだけど、それを現物に合わせるために、なおアレンジは必要だった。ホント長い道のりでしたよ。まぁおかげで前よりちょっとマスキングが上手くなったよーな気がしないでもないが、しばらくはマスキングにアタマ使いたくないです・・・。




 ほんで、全体塗装をあらかた終えて、色の境目にかる〜く2000番のペーパーかけて、機番や日の丸とかといったデカールを貼ってって、しばし乾燥させつつ自分のエネルギー回復をも待つ。そして・・・そして、クリアーがけをするワケなんですが、今回はGSIクレオスの「スーパークリアーUVカット」とゆーのを初めて使ってみました。ネダンはチト高いものの使い勝手は従来のクリアと同じ。カルトグラフの強靭さを信じつつ、恐る恐るサラッと2〜3回に分けて吹き、それから今度はリターダーを混ぜたヤツを、さっきよりやや多めにプーと吹いてみました。

・・・ここまでは良かったのね。ほんで、ほんで、1500〜2000番ペーパーかけて、タミヤのコンパウンドをかけて、よりベカベカのツヤツヤにしようとしたんですよ。
そりゃもうツヤツヤになりましたよ。ええ、かなりキモチよかったですよ。・・・でも・・・でも次の日になったらね・・・。


 ・・・皮膚病のごとく表面にコナ吹いちゃったんですよ。湿気によるカブリとは違って、拭きとるだけで取れるんですけど、翌日には再び噴いてます。3〜4回は拭きとってみましたが、拭いても拭いても、そのつど翌日には噴き出します。まるでオカルト現象です。
どうもコンパウンドに含まれる溶剤か何かがいけなかったみたい。クレオス社のHPでも書いてあったんだけど、スミ入れに使うエナメル系の溶剤だけダメなんだって思い込んでたですよアタシは。
 しばし途方にくれておりましたが、なんとか気を取り直し、とりあえず洗面所で食器洗い洗剤でジャブジャブ洗って、フツーのクリアーかけました。ペカペカのツヤツヤだった表面が少しウネウネしてしまった。でも仕方ない。コレで少し様子を見ます。

そして約1週間。とりあえず発病は見当たりません。さてコレで終わりにするか、はたまた再び研ぎ出しをしようか・・・。脚とかの小物をイジリながら考えました。
で、フトいつもの模型屋さんに寄り、この件を話したら・・・
「溶剤がヤバイんだったら、溶剤の入ってないコンパウンドを使えばイイかも?」とゆーアドバイス。
「おお・・・希望の光が・・・でも、そんなコンパウンドあるんですか?」
「あるよ。・・・えーと・・・あ、あったあった、コレコレ」と出してくれたのが、ワークという会社の水性コンパウンド。
ありがたく頂き、さっそく研ぎ出しのやり直しを実施しました。コレでダメなら諦めましょう。

・・・で、結果はというと、ひとまず今日まで発病は抑えられています。ただ原因を除去したわけではなく、あくまで発症を抑えただけなので、いつ再発するかも分かりませんけどね。ま、その時はその時だ。
ちなみに、UVカットクリアーの上に、直接この水性コンパウンドをかければ大丈夫なのか?というのは検証しておりませんので、効果の程はワカリマセン。ただ試してみる価値はあるかも?と思います。とりあえずアタクシはもうUVカット使わないと思うけど(笑)、だれか実験してみたら教えてください〜。

さてそんなワケで、仕上げにハセガワのコーティングポリマーをかけて、小物をくっつけて、ようやくの思いで完成しました。
でもまぁ、気分としては「勝った・・・」ってなカンジです。

しかしまぁアレですね、やっぱしT-2ブルーはカッコイイです。

(2006・6・17)


2008.7.5追記

諸事情(何じゃソレ)により、もう1機つくりました。
こんどは#173号機・ポジションNo4。’86年頃の機体です。

マスキングの基本的な手順は前回と同じ。ただし胴体下面部を貼る時は、まず中央部に平行の基準を出す用のテープを貼っておき、それに沿って水色部のマスキングテープを貼る事で、前回よりもだいぶラクに貼り進められました。

前方もそのまま基準テープに沿って貼っていきます。
ちなみにテープにマジックで書いてある印は、デカールでは脚庫扉にあたる位置になるはずだった場所。
ご覧のとおり結構前にズレてますが、無視してそのまま貼っても結果的には大丈夫でした。

ただし上部はだいぶ余りました。ので、水色を塗り終わった後に切り取り。
しかし合わなかったのはこの上部だけで、先端部はドンピシャでした。有難い事だがちょっと意外。

水色を塗り、2回目のマスキングを終えたところ。

基本色を塗り終えマスキングを剥がすところ。プラモづくりにおいて最も楽しい作業のひとつ。
タマにとんでもなく落ち込む時もありますが。(笑)

ちなみに最後の青を塗るときは、その前にガイアカラーのブルーで下塗りしました。
ブルーの青(←ヘンな表現(笑)フタロシアニンブルーです)って、ケッコー透明度が高くてムラになりやすいのね。

塗り分けの段差をならすトコ。最初は1500番のペーパーかけてたんですけど、フト気まぐれで、ナイフでじっくりゆっくり削ってみました。
細心の注意は必要だしスリリングだけど、慣れるとコッチの方が早いかも?

デカールを貼り終え、クリアコートを済ませ、全体にコンパウンドをかけてるトコ。
今回のクリアーはガイアカラーのEXクリアー。塗膜が硬く、作業性は良いカンジ。
コンパウンドはタミヤの普通の→Mrカラーのビン入りコンパウンド極細。
コンパウンドがけの後、水をつけた歯ブラシでゴシゴシ掃除。少し乱暴かと思ったんですが、ガイアの塗膜はビクともしないでチト驚き。

仕上げ段階に入り、透明部のマスキングを剥がす・・・つもりが剥がれない。
いや剥がれないんじゃなくて、あろうことがマスキングをしておりませんでした。
セロテープだと切り出すのに便利なんだけど、ウッカリするとこーゆーコトあるから・・・てかこんな失敗初めてですけど。

とにかくそんなワケで、透明部だけ塗装を落とそうと、再びセロテープで逆マスキングをかけ、クレオスの
ペイントリムーバーとゆーモノを綿棒につけてシコシコ。初めて使ってみましたが、うんなかなか強力。
そのくせシンナーほどリスクも少ないし。

・・・と思って調子に乗ってたら、マスキングの内部まで液が浸透しちゃったみたいで、落ちなくていいところまで
少しグズグズになってしまった。結局全部シコシコやって最初からやりなおし。

・・・とまあ、少し回り道もしましたが、何とか完成しました。
考えてみれば1機目のときはもっと大きなヘマかましてるし、ソレに比べればカワイイ方か。(笑)






ココからは屋外で撮影してみました。↓

やっぱ自然光での発色はイイですな。

↑はずかしながらコレが屋外での撮影現場です。
でも、こーやってお日様の下で離れたところから見ると、当然ながらアラも見えず良いカンジ。
モノすごく実機らしく見えます。(笑)


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