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スケールモデル その7

 A−4M(フジミ1/72)
 U.S.MARINE CORPS VMA-214"BLACK SHEEP" & VMA-311"TOMCATS"

※写真をクリックすると拡大表示されます(例によってグチ付き)。


もう10年より前でしょうか、フジミが飛行機モノを矢継ぎ早に発売して元気だった頃のキットです。ファントムファミリーから始まった、実機の各バリエーションを網羅するというシリーズで、F−4ファントム 、A−7コルセア、F○(←忘れた)カットラス、と出て、その次が確か、このA−4スカイホーク・シリーズだったと思います(ちなみにその次が待ってましたのA−6イントルーダーで、4機作りました。全部E型だけど)。ホント、あの頃はフジミに対して「次は何を出してくれるのかな?」とワクワクして待っていたものです。それにファントムの頃は浅かったスジ彫りやディテールの再現方法とか「ココはこうだったら良かったのに」といった部分が、後発のキットになるにつれて改善されていたし、なんつーか、フジミは作る人の声をよく聴いているなぁ、というカンジはしました。それでもまだちょっとピンボケなところがあって「フジミさんったら不器用なんだから」なところも残ってますけどね。ま、許してあげましょう。


で、今回のA−4M、ですが、じつは買っておいてずー・・・っと、ウチのおクラで寝かせておいたキットなのでした。
かつてキットが出た当初にまずOA−4Mを作ったのですが、コレが組みづらかったのです。胴体前部と後部の接合がチト難しいし、前脚庫の胴体内への組み込みがイモ付けに近くて精度がやや悪い。主翼と胴体の合わせもイマイチで(アタクシの組み立て方も悪かったのだけど)、トドメにデカールの色がヘン(OA-4Mはロービジのみ)。まだエアブラシを持っておらずに筆塗装をしていた頃ですが、そんなコトがあって、イマイチ作りづらいキット(まぁコレがある意味ではフジミらしい、というコトなのだけど(笑))というイメージが刷り込まれていたのでした。
・・・でもねー、なんつったってA−4だし、いつかは作らないとねェ、なんて心の片隅にひっかかりを残したまま早ン年、この間にハセガワからヨンパチのA−4が出たのだけどM型じゃないし、こないだ掲示板でA−4の話が出たので、じゃあそろそろ作ってみましょうか、とゆーカンジで始めてみたのでした。

あれから10年経ちました、じゃないけど、アタクシもちったぁ成長したのでしょう、組み立てに関しては当時ほどの悪い印象ではなく「あ、こーすれば良かったんだ」みたいなカンジで、思ったより手こずりませんでした。胴体は説明書どおりに前後を別々に組み立てるのではなく、左右各々の胴体パーツを先に接着してしまい(この方が段差ができにくい)、胴体内に組み込むインテイクダクトの部品(まったく合わねんだコレが)は最初から無かった部品だったのさ、とゆーことにして、隔壁状になっているエンジン前部のパーツだけ入れておきました。だってダクトのパーツ、苦労してムリヤリ入れても完成しちゃうとほっとんど見えないんだもん。


胴体と主翼の接着は、2機とも同じところにスキマができた。ので、たぶんアタクシのせいじゃないと思う・・・といって、誰のせいであろうとスキマは自分で直さないといけないのが悲しい現実なのだが。そんなワケで、ここはプラ板をはさむとかパテ埋めするとかして、丁寧に処理するしかありませんでした。まぁ、失敗したり多少手ェ抜いても下面だから目立たないし、コレも練習でしょう。
それから背中のハンプバックのフィットも良くない。ココはスキマに溶きパテとゆーのを筆で流し込んでアレしました。
主翼上下の合わせはほぼ問題なしでしたが、組み立てる際にあらかじめパイロンの取り付け穴を開けるのを忘れそうになってヤバかった。で、開口してから、垂直尾翼のピトー管を取り付ける穴を開けとくのを忘れてたコトに気づきました・・・。光にかざせば開口する位置は見えるんで、それで安心して2機とも開口してピトー管をくっつけました。ちなみに1機はキットのパーツのまま、もう1機はステンレスパイプとピアノ線の組み合わせで自作したものに換えたのです。コレが大いなる過ちであったことも知る由もなく・・・。ちなみにもしこの時点で「ああ、アレのことだな」と気づいたアナタは素晴らしい。そんなチミは立派なスカイホーカーです。何じゃそりゃー。


その過ちはさておき、塗装。別売デカールなんて持ってないし最近は売ってそうもないけど、そもそも作るとすればこの部隊は外せないでしょう、とゆーワケで、キット付属のデカールを使用することにして、ロービジとハイビジを1機ずつ。資料を探してみたら、VMA-214の方はKFの87年12月号に付属デカールの機体そのものズバリの実機写真が載っていたので、デカールを貼る位置ともども参考にしました。まぁキットの説明書どおりで問題ないんですけどね。ちなみにロービジのほうは資料になる本が少なかった。ので、だいたい説明書のとおりに塗りました。
ちなみに塗り分けは型紙等を使わないフリーハンドです。出来映えとしては型紙使った方が実機らしいのかもしれませんが、フリーハンドで吹くという作業そのものが、アタクシは好きなのです。色の差が極端でないロービジは境目のボカシがイイカゲンでもあんまし目立たないしね。


全体塗装を済ませた後にスミ入れをして、その後にデカール貼り・・・なんですが、このデカールがクセモノ。古いと言うコトもあるかもしれないが、まぁ硬いコト。水に浮かべてから貼れる状態になるまでケッコー時間かかるし、キチンとぬるま湯でやらないと破れやすい。オマケにグンゼのマークソフターがほとんど効かないです隊長!みたいな。そこで、ヘタなデカールだと溶かしてしまうこともあるので水で薄めて使用せよと注意書きのある恐るべき威力を持った、モデラーズのデカールフィット強力型というヤツを原液のまま使用してみました。すると、おお、こりゃ確かにG社のマークソフターより強力だわ。ドライヤーで暖めつつ作業をすると、硬かったアイツがみるみるうちにシオシオのパーになっていくではないか。ちょっと効きすぎてしまってシワが残ってしまったところもあるが、効かないでイライラするよりよほど気分がイイ。失敗してもデカール2枚分あるからやり直しできたしね。


そしてもう1点の悩みのタネがデカールの色。ハイビジの方は良いのだけどロービジの色がイマイチ気に入らない。特にインシグニアなんてとても使う気になれなかったので、昔のキットの余ったヤツから、同じくフジミのA-6Eで余ったインシグニアを使いました。捨てないで取っておいて良かった。コレもちょっと色はアレなんですけどサイズはまったく一緒なので助かった。なにしろキットのままとか、アタクシのヘタな手描きよりはマシでしょう。それと垂直尾翼の「MARINES」の色もアレなので、コチラは使えるデカールが見つからなかったので自作デカールを作ってみました。コレもまぁ、インシグニアと同じで自作とてカンペキな出来ではないが、例によって50cmも離れて見ればわかんないだろうからイイやね。(イイのかな)




そして1日乾燥させた後クリアをかけて、レドームやらアンテナやら翼端灯やら細かい部分を塗って、脚だの増槽だのをくっつけていって完成寸前・・・のその時、ボクはあの過ちに気づいてしまったのさ。
機首上部につける逆L字型の小さい部品があるのですが、よくよく実機の写真を見るとコレがついている機体とついていない機体がある。で、ロービジの機体はついてない写真が多いのだけど、先のKFのVMA-214の実機写真の方にはついている・・・そもそもこの部品はいったいなんだろう?と思って、他の機体で似たよーな部品を思い出すと・・・そう、ソレはピトー管だったのでした。機首上部にコレがついているならば、垂直尾翼にピトー管はついてないんだよねー。あーあ、余計なコトしちゃった。しかもよりによって、214の方が金属に換えた方なのだ。なぁんで付けなくてもイイほうを頑丈に作っちゃうんだよぉぉ。もう知らない知らない。ちなみにキットの説明書では機首上部も垂直尾翼にもピトー管をつける様に指示してあります。まぁアタクシとて写真をじーっと見ていたにもかかわらず、最後まで気づかなかったもんなぁ。
それから機体最後端につける小さなアンテナも、実機写真を見ると機体によって様々なバリエーションがあるけど、キットには1種類しか入っていない。もーめんどくさくなって、キットのパーツをそのまんまつけちゃいました。まぁ機首のピトー管にしろこのアンテナにしろ、やたら小さいパーツで、1/72で用意してくれただけでもありがたいコトだいね。それにまぁ、どーせダマってりゃマチガイだなんてバレやしないんだから。

そんなワケで完成しました。2機同時進行で1ヶ月弱、といったトコでした。まぁ夜しか作業してないし、なにしろチンタラ作るのがアタクシのペースなので、慣れた方でしたらこの半分ぐらいの期間でもできちゃうかもしれません。

このキットは今でも当時と価格は据え置き(800円ナリ。安っ!)で手に入るらしい。しかしデカールをグレードアップしてくれたら(でも箱絵はゼッタイ変えないで!)もう500円ぐらい高でも充分売れると思うんだけどなぁ。ハセガワがヨンパチでM型を出す前にやってくれたら、もう2〜3個買ってもイイぞ!あ、ソレより先に、当時買い損ねたブルーエンジェルスのキットを再販してもらいたい!

(2003,05,26)


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