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スケールモデル 番外編
初心貫徹!

F-1 (フジミ1/48)





まず念のため申し上げますと、こんな塗装のF-1は実在しません。

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ついに、とうとう、ハセガワが満を持して1/48のF-1を発売したことで、フジミのキットは影が薄くなってしまいました(いや、ソレはどうかな・・・?)。
だけどウチにはフジミのキットが都合8個もあったりします・・・そこで!初心に帰って、ちょっとした実験をしてみました。それは「はたして何時間で完成させられるだろうか?」というコトです。出来栄えは二の次で、とにかく、本来は誰でもつくれるハズの「プラモデル」とゆーモノの原点に帰り、時間優先でシンプルに進めてみました。

そんなワケで、初心。なので使用した工具はニッパーと、クラフトチョキという頑丈なハサミと、カッター、それにピンセット。あと接着剤はタミヤセメントのフツーのと流し込みタイプ。以上!普段は必須である金ヤスリやサンドペーパーは使わずにいきました。
初心なら塗装も筆でしょう!・・・と思ったんですが、やっぱエアブラシ使っちゃいました。スミマセン・・・だって〜、この方がスピードも早いんだもん・・・。まぁ、あとは塗りだけでドレだけクオリティが上げられるのか、という試みも含んではいるワケですが。
あとデカール貼りには、ハサミと、マークソフター&セッター、綿棒とティッシュ、それにピンセットを使いました。




準備が整ったところで、ストップウォッチつきの腕時計を傍らに置き、製作の実働時間を計測しながら進めました。
説明書のとおりに、ニッパーでパーツを切り取り、カッターで切り口を整形して、色塗って、くっつけて、また色塗ってくっつけて・・・。なにしろペーパーかけないんで2日目早々にして早くも全体塗装に突入です。うひょひょ、早ぇ早ぇ。
そりゃまぁ、写真を見て頂ければ分かるとおり、スキマや段差は、細かいトコで「おいおい」な部分もありましょうが、キットの年齢を考えれば良好良好♪まぁ確かに作ってる途中で「ちょっとペーパーかければグンと良くなるな・・・かけちゃおうかな・・・」という誘惑にかられた瞬間はあったのですが、今回はコラエて、とにかく脇目もふらずに先へ進めました。それにしても、いつもならペーパーがけなんて「めんどくせェなぁ〜!」なんて思ってたのに・・・ねェ。(笑)
ちなみに脚は引っ込めました。ギアドアの合いはご覧のとおり。コレでキットのまま。スリ合わせもナニもしておりません。アタクシに言わせれば、満足ではなくとも文句の出るレベルでもないです。だいたい最近のキットでも、コレと同等か、もっと悪いヤツだっていくらでもありますやね。
まーともかく、くっつけたら何もしないでそのまんま進めました。
それから飛行姿勢でスタンドに立てるつもりにしたので、胴体下面に支柱を差し込む穴ぼこ開けます。ただドリルで開けただけでは弱いと思い、1.2mmプラ板を何枚か重ねたモノで裏打ちはしておきました。




全体塗装。ホントいうと最初はT-2でブルーインパルス仕様にしようと思って始めたんですけど、急に気が変わって、いつかはやろうと思っていたF-1のF-2迷彩にしちゃいました。この方がマスキングなくて時間短縮にもなりますし。はは。
今回は自作色ではなく、かといってハセガワF-2の指示色でもなく、目見当でタミヤ水性アクリルのフラットブルーとシーブルーという色を、そのまんま使ってみました。具合のイイ色合いだったら後々使えるかもしれないという実験的な要素がココにもあります。
まずフラットブルーを全体に吹いて、その後に迷彩パターンをテキトーにエンピツで機体に薄く描いて、マスキングもせずにシーブルーをフリーハンドで吹きました。当然、塗り分け線の位置もボカシ幅も適当。かなりノーテンキにぬたくりました。うーん、塗装って楽しい!
ちなみにタミヤカラーは乾燥が遅く、シーブルーは1日おいてから吹きました。それにしてもタミヤのツヤ消しは上品なカンジがしてイイですねェ。

エンジンノズル周辺、水平尾翼の一部の金属地の部分はタミヤエナメルの筆塗り、ココもマスキングなしのフリーハンドです。そんなワケでチト直線ゆがんでます。いーのいーの。(笑)

で、塗装を終えて、何日か置いてから(他にやる事あったんで成り行きで置いてしまっただけなんですけどね。ちなみに作業をしていない間、ストップウォッチは止めています)、デカール貼りです。
今回は自作デカールを一切使わず、キット付属のデカールだけで行きました。説明書を見ながらヌルヌルと貼っていきます。フジミのデカールは貼りやすいです。・・・が!ちょっと説明書の指示はイイカゲンな部分もあって、本も参考にしました。分かんなかったりメンドクサくなったりしたトコは貼らないでおいたりして(笑)、テキトーに仕上げました。ちなみに機番は'05年受領の79号機としました。・・・ハイ、コレはウソの機番です。こんなの実在しません。


そしてデカールを貼り終え、仕上げにMrカラーのつや消しクリアを吹きました。ホントはタミヤカラーのつや消しが美しかったので、これで充分さ、もう終わりにしようぜ・・・とも思ったんですが、アクリルの塗膜って、良く言えばデリケート、悪く言えば軟弱ですし、それにタミヤカラーで塗った上にMrカラーのクリアが吹けるのか?とゆーのを、いつかやってみたかった、とゆーのがあって、実行に移しました。結論としては吹けちゃいましたが、かる〜く何回かに分けて吹いたので大丈夫だったのかもしれません。まぁ、やりようはあるってコトですね。1ヵ月後や1年後にどーなるか分かりませんが。(笑)
ちなみに、銀塗装の部分と、書き忘れましたが筆で塗ったレドーム&アンチグレア部分の黒はマスキングせず、フリーハンドでその部分を避けてクリアを吹きました。
と、ゆーワケで機体は完成です。

おっと、また書き忘れましたが、もう一点、実験してみたコトありました。コレもいつかはやろうと思っていた、ある意味ではスケールモデルにおける実機らしさ、質感の追求です。
それは、重さ。航空ジャーナル別冊に載っていた機体データから実機の重量を計算すると、機内燃料満タン+バルカン砲弾満載+AAM×2発での機体重量が9808kg。コレを48の3乗で割ると・・・約88g。コレが一応1/48スケールの重さとなります(たぶん)。キットの出来上がりのままで測ってみると若干軽かった。ので、釣り用のオモリを何個か胴体内に接着し、88gぐらいになるように調整しました。ソレで機体を手に持って重さを感じてみると、ふむふむ、何とも言えずナカナカ興味深いですなぁ。

スタンドは、童友社「翼コレクション」の大戦機シリーズものに入っている飾り台を流用。支柱はホームセンターで買った、径3mmのアルミ棒です。念のため飾り台の中に転倒防止のオモリとして、切れた単三乾電池をメいっぱい並べてガムテープで固定しておきました。で、支柱をセットして機体にも差し込んで(機体に接着はしてません)ひとまず完成としました。
ココでストップウォッチを止めまして、製作時間を見ますると・・・15時間5分1秒。なーんだ、プラモってカンタンじゃ〜ん。

あースッキリした。

もちろん、こんな作例が、人によっては噴飯モノであるのは承知しています。が、アタクシが恥をしのんで紹介したのは、コレを見て「このぐらいなら俺にも(もちろん「アタシにも」も可)できる!」・・・という人が出てくれたりしたらイイな、と。はばかりながら「塗るだけでコレだけできるんだよ。これが塗装の威力、プラモデルの底力だよ」と言いたい。パテだのペーパーがけだのと言った工程は、この程度の出来栄えでは飽き足らなくなって、次のステージに進んだ時の課題で良いとアタクシは思う。初めから上手い人などいないのだ。
それと、最近はダイキャスト製などの完成品も市場に良く出回ってるみたいですし、ほんでソレがまたケッコーなネダンしますし、それならば、ってんで、そこらへんの量産品と同レベルの完成度を目指してみました。ちなみにこのキット、買った当時は定価で1500円ナリです。

とにかくそーゆー、つくり始めた動機はチト不純なモノだったのですが、それでつくり始めるとコレがなかなか楽しい。ほんでもって、パテ埋めやペーパーがけ、塗装前のマスキングなどといった、メンドクサイと思っていた作業が、あえて実施しないという条件のうえで作っていると、ああやっぱり必要なんだな、というか・・・ハッキリ言うと「やりたい!」という衝動が沸いてきたんですね。コレは我ながら苦笑モンでした。いやはや、口ではなんだかんだ言ってもカラダは正直ですな。気がつけばボクもオ・ト・ナ。もう、汚れを知らぬあの頃には戻れない・・・とゆーコトなんですかねェ。(笑)


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